島のものIsland things

石垣島には約20数軒の窯元があり、それぞれの窯元が個性豊かなやきものを製作しています。毎年開催されている石垣市主催の「石垣島やきもの祭り」は、多くのやきものファンが集う人気のイベントです。また、各工房や市役所で配付されている『八重山諸島 ぐるっと陶芸工房巡り〜島の暮らしと器にふれる旅』は八重山諸島の陶芸工房を紹介するMAPで、これを片手にお気に入りの器を見つける工房巡りを楽しむこともできます。

「石垣島やきもの祭り」に毎年出展している「工房谷池」は、石垣島米原にある窯元です。兵庫県淡路島出身の谷池祥衣(たにいけさちえ)さんは、幼い頃から製瓦業にたずさわる両親のもと、土に慣れ親しんで育ちました。

豊かな環境

海が好きだった谷池さんは、2000年に石垣島の自然の豊かさに魅せられ移住しました。やきものの工房で数年働いたのち独立、2008年に石垣島米原に山を背に海が見える工房を構え、日々製陶活動に励んでいます。

「石垣島のような環境でもの作りができるというのが、一番の魅力だと思います」と話す谷池さん。

石垣島では、谷池さんのように日本各地から移住してきた陶芸家たちが、それぞれのスタイルで製作活動に励んでいます。さまざまなバックグラウンドを持ち、独自のスタイルを自由に追求し製作している姿は、石垣島ならではの魅力と言えるでしょう。中には、18世紀の古陶を研究し再現している工房もあります。

「やきもの作りに使用する材料は、できるだけ石垣島のものを使いたいので、粘土は山へ掘りに行き、釉薬には近所にある黒糖や塩を作っているお店から、薪に使われたサトウキビとヤシの葉の灰を分けてもらっています」

掘ってきた粘土

島内で採れる釉薬の原料

毎日の暮らしを彩る器

「私は、海はもちろん好きですが、沖縄の山や森の深い緑と湿度の雰囲気が何よりも好きなんです」と語る谷池さんの器からは、まさに亜熱帯の自然の息遣いそのものが感じられます。

ざらっとした土の質感とシンプルなデザインが魅力の器は、どんな料理も映え、毎日の食卓を幸せに演出します。

石垣島産の紅芋を使ったモンブランをのせて

今後の目標

「身近な材料を使って、色々な種類の釉薬を作るのが目標です。それを使ってどんな器を作るかを想像している時が一番楽しいです」

プロフィール
谷池祥依(たにいけさちえ)
1974年 兵庫県淡路島生まれ
製瓦業を営む両親のもとで幼い頃から土に慣れ親しむ
2000年 石垣島移住、制作開始
2008年 米原にて工房を構える
シンプルで使いやすく、料理の映える器作りを心掛けている
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